トップイメージ

活動の情報

子どもの安全研究グループの主要な活動を紹介します。


子どもの不慮の事故
  • 我が国の乳幼児死亡率は世界で最も低いのですが、事故による死亡率は先進15ヶ国で0歳児では12位、1〜4歳児では11位です。

  • 1〜19歳の子どもの死亡原因は「不慮の事故」割合が高く、2009年では958人が亡くなっています。

  • この死亡数は不慮の事故に遭った子どもの数の氷山の一角であり、不慮の事故で入院する子どもの数は1〜4歳の場合、亡くなった子どもの数の40倍、外来で診療を受ける子どもの数は4,000倍になると推定されています。

  • つまり、不慮の事故の防止は膨大な数の子どもの傷害を防止することなのです。
子どもの死亡原因 (平成21年人口動態調査 死亡順位より)
年齢第1位第2位第3位第4位
0先天奇形など呼吸障害など乳幼児突然死不慮の事故
1〜4先天奇形など不慮の事故悪性新生物心疾患
5〜9不慮の事故悪性新生物心疾患その他の新生物
10〜14悪性新生物不慮の事故自殺その他の新生物
15〜19自殺不慮の事故悪性新生物心疾患
1件の死亡事故の裏には29件の怪我、その背景には300件のヒヤリハットがあるというハインリッヒ法則(1938)は労働災害の分野では良く知られていますが、子どもの死亡事故、傷害事故にも同じような傾向が見られます。

「事故のピラミッド」イメージ

子どもの安全研究グループは多方面の知見を有する技術士から構成される研究グループですので、その特性、強みを活かして下記のテーマで研究を行っています。

  (1)工学的に防ぐには、
  (2)浴室用浮き輪による溺水事故
  (3)ベビーベッドからの転落事故
  (4)マニュキュア除光液のアセトン蒸気を吸入して急性中毒事故
  (5)流水プールの取水口への吸い込まれ事故
について研究を行っています。
独立行政法人産業技術総合研究所と協同して2009年度および2010年度のキッズデザイン事業のプロジェクトとして活動しました。初年度は事故事例調査と文献調査を、2年度はフィールドに出て事故調査の更なる研究調査を実施し事故防止対策を検討し公表しています。
また海外の研究者との連携も図っています。

こうした調査研究活動を通して、私どもは、事故の分析に留まらず、防止計画の提案に留まらず、実際に事故を低減させることを目標として活動を続けています。